こんにちは Minami です!
動物看護師の皆さん、【心電図検査】は得意ですか??
手術・麻酔中はもちろん、健康診断や心臓の検査で心電図を使用する機会は非常に多いのではないでしょうか?
国家試験勉強中の人は統一認定試験過去問で心電図に関する問題を目にする機会も多いのではないでしょうか?
そんな私たち動物看護師にとって身近な【心電図検査】ですが、何を隠そう私は新人の頃、心電図について全く理解できていませんでした・・・「PQRSの波形を見てるんだよね・・・」くらいの事しかわかっていませんでした。
心電図について勉強しようとすると心臓の解剖や刺激伝道系などなど覚えなければならないことが多くて頭がいっぱいだー!!となりますよね。学生の時にはもちろん習っていますが、働き始めると誰かが教えてくれるわけでもなく、フワッとした知識になってしまっていがちですよね・・・
そこで今日は国家試験勉強もかねて、心電図検査に関して一つ一つ一緒に勉強していきましょう!
心臓の位置・構造
心臓は体全体に血液を届けるためのポンプです。心臓から送り出された血液は全身をめぐって体の細胞に必要な酸素と栄養分を供給します。
犬猫の心臓は、似た形態で位置も概ね同じ位置にあります。
胸腔内の第3~6肋間、ほとんどを肺に囲まれ胸腔の中央、縦郭の中にあります。
犬猫の心臓は、2心房・2心室からなり心房と心室は弁で仕切られています。
右房と右室の間の弁を三尖弁、左房と左室の間の弁を僧帽弁と言います。心房は心房中隔により、心室は心室中隔により左右に区分される
心臓は心膜により包まれており、その間には心膜液が存在しています。
心臓の構造や各部位名称は覚えておきましょう!
様々な心臓の病気の看護や検査、循環に関わる全ての業務の基本となる部分です!
心臓の構造や名称は出題されやすいです!
動物が生きる上で大切な循環を理解する上で最も基礎となる部分です
聴診する際の心臓の位置や、心臓の構造を理解しておくと循環器にまつわる病気を理解する上で理解度がぐんとアップします!
肺循環と体循環
循環は心臓、血管、血液からなり、
右室→肺動脈→肺→肺静脈→左房 までの血液循環を肺循環
左室→大動脈→全身→大静脈→右房までの血液循環を体循環と言います。
心臓の構造を覚えたら、次は血液の流れる順番を覚えていきましょう
右心は肺循環
左心は体循環
心臓、肺、全身をどのように血液が巡っているのかを覚えておきましょう。ここも試験によく出題されています
心筋の性質
心臓はポンプとしての働きをする固有心筋と興奮を伝える特殊心筋の2種類の心筋で構成されます。
大部分を構成しているのはポンプとしての仕事をする固有心筋です。
もう一つは(洞房結節・房室結節・ヒス束・脚・プルキンエ繊維)など興奮伝道系と呼ばれる特殊心筋です。
心筋は骨格筋と同じ横紋筋です。
刺激伝道系
心臓には自ら興奮して収縮・拡張を繰り返す性質があり、これを心臓の自動性と言います。
心房や心室を伝わる電気刺激を検知して、波形として書き出したものが心電図です。
自ら興奮しペースメーカーの役割を担うのが洞結節です(前大静脈が右心房に開口する部位にあります)
洞房結節細胞に起こった興奮は心房筋に伝わり心房筋の収縮を引き起こす。房室結節はヒス束によって心室と連絡しており、ヒス束を開始て興奮を心室に伝える。ヒス束は心室に入ると右脚・左脚に分かれさらにプルキンエ線維となって枝分かれし心室全体に広がり固有心筋へと興奮を伝える。
興奮の発生は 洞結節 → 心房筋および結節間伝導路 → 房室結節 →ヒス束 → 右脚・左脚 → プルキンエ線維 →心室筋 の順番に伝わり各種波形を作り出します。
固有心筋 ポンプとしての役割
特殊心筋 興奮を伝える
興奮の伝わり洞結節 → 心房筋および結節間伝導路 → 房室結節 →ヒス束 → 右脚・左脚 → プルキンエ線維 →心室筋
興奮の伝わる順番は試験問題の常連ですよね!覚えておきましょう
まとめ
いかがだったでしょうか?
「めっちゃ教科書で見たことある!」とほとんどの方が思ったのではないでしょうか?🤗
心電図のお話に入るまでにまず心臓の構造、血液の流れを覚えておくことが重要です!この辺りは試験にも非常に良く出題される部分ですし、臨床現場での疾病への理解度や入院看護など様々な業務の基礎となる部分ですのでクリアにしておきましょう✨
心電図のお話をするはずが心臓のお話で1記事終わってしまいました。
次回は【刺激伝導系】から詳しく心電図について勉強していきましょう🤗
私のおすすめはこの本です!犬猫の心電図について分かりやすく書かれています。ぜひ読んでみてください〜!
そして心電図検査実施時には必ず一緒に聴診も行ってくださいね!